RICOS Production Suite
コア技術を提供するプラットフォーム
コア技術である Autodesign や大規模並列計算、計算結果の可視化、パラメータスタディをユーザー環境によらず、それぞれの並列計算機で最適にチューニングされた解析プログラムを実行することができます。また、お客様がお持ちのソフトウェアとの連携など、RICOS Production Suite のカスタマイズもお受けいたします。

チュートリアル
RICOS Production Suite β版は、現在ツール内で様々な操作が選択できるようになっておりますが、実際に使用できる操作はそのうちの一部である点にご注意ください。
このチュートリアルでは、https://github.com/FrontISTR/FrontISTR 内の FrontISTR/tutorial/01_elastic_hinge/ (詳細)の「hinge.msh」に対して計算を実行します。
1. アカウントを作成しログインする
https://ps.ritc.jp/home にアクセスすると、下記画面1が表示されます。
ここで「新規登録」を押し、ユーザー名、メールアドレス、パスワードを設定します(メールアドレスとパスワードは今後のログインに必要になります)。
登録した情報で、ログインを行うと下記画面2に移ります。
2. メッシュファイルをアップロードする
左メニューバーにある「ファイルセット一覧」を選んでください(下記画面1)。
「新規ファイル追加」で、本記事冒頭にて挙げた「hinge.msh」を追加します(下記画面2)。
ファイルの「種類」は「Mesh(FrontISTR)」を選択してください。現在はこちらのファイル形式のみ対応しております(下記画面3)。
ファイル追加が完了すると、ファイルセット一覧に現在追加したファイルが表示されます。今回追加した「hinge」(青文字になっている)をクリックしてください(下記画面1)。
ファイルを選択すると、下記画面2に遷移します。
次のステップで変位の設定を行うため、「Pre-processor」というボタンを押し、「実行」をクリックしてください。
3. シミュレーションの条件を設定・実行する
プリプロセッシングが完了すると、追加したメッシュの画像が表示されます。
表示した状態では、画面をドラッグすることで向きを変えることができます。
画面下部でマウス操作の内容など、表示に関わる変更を行えます。
それでは、変位の設定を行います。
まず、画面右のメニューから「節点グループ」を選択し、「Body0-4_ngroup」を選びます。選択した節点グループは赤色で表示されます(下記画面1)。
選択した状態で「Add」ボタンを押すと、条件設定の画面に移ります。
今回は x 座標〜 z 座標の全てに自由度 0 を設定します。
下記のように値を入力して「set」ボタンで設定完了です(下記画面2)。
右メニューバーの「節点グループ」の節点群を選ぶ場所の下に、設定した内容が表示されます(下記画面1)。
次に、「面グループ」で「Body0-3_sgroup」を選択します。節点グループのときと同じく、選んだ面が赤くなります(下記画面2)。
ここでは、この面の面荷重として圧力値 1 を設定します。「set」ボタンを押して設定完了です(下記画面1)。
まとめると、下記画面2のようなセッティングを行いました。
この後、必要な場合は右メニューバーの「材料定義」で材料を登録し、「要素グループ」にて各要素の材料を設定する作業が発生します。
今回は、アップロードした hinge.msh 内に記述されているので設定の必要はありません。全て「 STEEL 」となっています。
それでは、シミュレーションを実行します。
右メニューバー「解析モデル設定」にある「Save」ボタンを押下してください(下記画面1)。
※ここで解析モデル名も変更できます。このチュートリアル操作では「test1」と言う名前に変更しました。
ポップアップが出てきますので、「実行」を選びます。実行を選択すると、下記の画面に遷移します。
この画面で「Analysis」ボタンをクリックし、出てきたポップアップで「実行」を選ぶと、解析がはじまります(下記画面2)。
4. 解析結果を確認する
解析が完了したあとでページをリロードすると、下記のようにファイル一覧にログファイルなどが追加されます。
この状態になると「Post-processor」ボタンが表示されますので、クリックしてください(下記画面1)。
ポップアップが表示されるので、「実行」を選びます(下記画面2)。
後処理が終わると、プリプロっセンシングのときと同じような画面に移ります(下記画面1)。
ここで、例えば画面右メニューバーにて「Contour Map」を「DISPLACEMENT_1」に変更するとこのように表示が変更されます(下記画面2)。
5. おわりに
RICOS Production Suite は、現在は限定的・基礎的な操作しか行えません。最終的には、このツール上から RICOS 独自の自動メッシングや機械学習によるシミュレーションの高速化の技術も使えるようになる予定です。
ブラウザ上で各種 CAE ツールが使用できることで、ユーザーの方々の導入や運用がより楽になると確信しております。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。