お知らせ
ダイキンが圧縮機設計の効率化のため『RICOS Lightning』を導入
ダイキン工業株式会社(代表取締役社長兼COO:竹中直文、以下 ダイキン)は、株式会社RICOS(本社:東京都千代田区、代表取締役 井原遊、以下 RICOS)が提供するAI-CAEソリューション『RICOS Lightning』を導入し、圧縮機設計の効率化を推進しています。
本リリースに先立ち、ダイキンでは昨年からシミュレーションの高速化をRICOSと検証を進め、検証結果の講演発表も行いました。このたび、検証の成果を踏まえ『RICOS Lightning』を導入する運びとなりました。
■ダイキンの発表:第38回数値流体力学シンポジウム
櫻井ほか, 『IsoGCNを用いた空調用圧縮機内部における冷媒流れの高速・高精度予測』
https://pub.confit.atlas.jp/ja/event/cfd38/presentation/OS4-2-3-01
■ダイキンとRICOSの検証開始のリリース
https://www.ricos.co.jp/news/daikin-initiates-verification20240201/
■RICOS Lightningについて
RICOSが提供するAI-CAEソリューション『RICOS Lightning』は、AIアルゴリズムでシミュレーション結果を予測するアプリケーションです。時間がかかるシミュレーションの計算をRICOS Lightningの予測におきかえることで、大幅な計算時間の削減が可能です。また、RICOS Lightning の AI アルゴリズムは 3 次元空間上での流れ・圧力・温度などの物理量をアウトプットすることができるため、設計作業における詳細な検討にもお使いいただけます。
■RICOS Lightning で活用されているAI-CAEアルゴリズム「IsoGCN」について
RICOSが開発したAIアルゴリズム「IsoGCN」を使うことで、シミュレーション結果を高速かつ高精度に予測できます。シミュレーションデータへの適用に特化した「IsoGCN」は、下記の4つの特長を備えています。
① 高速化:従来のシミュレーションに比べて計算量が削減できるため、シミュレーションの抜本的な高速化が可能になります。
② 3Dデータの把握:3次元形状を詳細に把握できるため、製品設計の現場で用いられる複雑な形状の予測に適しています。
③ 形状に関する“外挿”の可能性:アルゴリズムに流体解析、熱解析、構造解析などの手法を組み込んでいるため、従来のシミュレーション同様まったく新しい製品形状に対しても信頼性の高い結果が得られます。
④ 容易な操作:従来、CAEシミュレーションに必須であった厳密なメッシング作業が不要となります。結果、シミュレーションに携わる方の早期の立ち上がりや、設計者・デザイナー等、シミュレーション専門の方以外の使用が可能となります。
これにより、数日かかっていたシミュレーションの計算時間を十分な精度を保ったまま数分にまで短縮した実績もあります。また瞬時に計算結果を確認できることで、リアルタイムでの製品設計の実現に近付きます。これまでの適用実績には、自動車の空力特性解析、電子部品の熱解析、ガスの熱流体解析などがあります。
RICOSは、弊社の製品を通して、あらゆるものづくりの現場で効果的に科学計算が活用され、将来的には最適な性能を瞬時にデザインできる世界の実現を目指します。